七十二候 日本の四季薬膳 「 第三十四候: 桐始結花 きりはじめてはなをむすぶ 」
一年でもっとも暑さが厳しく感じられる頃
二十四節気では「大暑(たいしょ)」となりました。
現在は七十二候にあわせ、ブログを更新中です。
「 第三十四候: 桐始結花 きりはじめてはなをむすぶ 」
おおよそ、
新暦の7月22日~7月27日頃まで。
夏の盛りを迎えるころ。
この候の意味は、「桐の花が終わり、やがて卵形の固い実を結びはじめる頃」
そして…
本日もおこしくださり
ありがとうございます。
いつもブログをご覧くださり感謝しています。
「 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ ) 」
桐の花が終わり、固い実を結びはじめる頃なんですが
「桐花結実」ではなく
「桐花結花」とされているのには、意味がありました。
初夏に咲く桐の花は、すでにその役目を終え、今は静かに次の命を宿そうとしています。
しかも…
翌年春に咲く花のつぼみをすでにつけるそうなのです。
だから
「桐花結実」ではなく
「桐花結花」
不思議な植物なのですね‥‥
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桐は古来より、特別な木とされてきました。
紫がかった気品ある花を高い枝先に咲かせ、
中国では鳳凰が舞い降りる神聖な木として崇められてきました。
その思想は日本にも受け継がれ、桐は高貴な木の象徴として尊ばれ、足利尊氏や豊臣秀吉の家紋(桐紋)にも用いられています。
今では日本国政府の紋章としてもおなじみです。
菊の御紋が最高位で、二番手が桐紋。
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そんな桐のように、凛とした存在感を放つ夏の香味野菜を紹介させてください。
「茗荷(みょうが)」
まさにこの「桐始結花」の時期、盛夏の地中から顔を出します。
日差しを避けるように…
しっとりとした地際に育つその姿は、まるで桐の木が つぼみを宿す感覚。
食卓では薬味としておなじみですね。
料理に立体感を与えてくれる大切な役者でもあります。
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この季節、食欲が落ちがちなときには、茗荷の爽やかな香りが五感を刺激し、胃の働きを助けてくれます。
薬膳の観点から見ると
健胃・消化促進:胃腸を活性化し、食欲を引き出してくれます。
発汗・解熱作用:体内にこもった熱を外へ逃がす性質があり、夏バテや微熱のケアにも向いています。
気の巡りを良くする:香りが「気」の流れを整えるとされ、ストレスによる不調やもやもやした気分のリセットにも効果的。
「余分な熱をすっと抜く」ようなはたらきがあります。
※茗荷は、温性、寒性が混在するといわれています。
夏の台所では
薬味として刻んで
冷ややっこ、そうめん、味噌汁など、料理の仕上げにひとふり添えるだけで風味アップ。
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甘酢漬けで常備菜に…
箸休めやお弁当の彩りにも◎。
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天ぷらや焼き物で香ばしくいただく…
火を入れると香りがまろやかになり、苦手な方でも食べやすくなります。
薬味などの香りお野菜は、
「買ったその日になるべく使う」イメージがありますが
(自身がそうでした…^^)
刻んで冷凍
すりおろして、冷凍など
少しの手間で日持ちもして、日々の料理に小さな変化をもたらしてくれます。
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日本人でよかったな…って思いながら、台所にたつ日々です。
「桐始結花」という七十二候には、派手な出来事も大きな変化もありません。
しかも
桐の花は高所に咲くので、気づかれることがほぼないとか…
ただ静かに、気づかれない場所で、次の命の準備をする。
昔の人は丁寧に見つめ、名前をつけてきたんでしょうね…
暑さの中に、凛とした美しさ
食のなかにある、確かな 巡り。
目立たずとも、確かな働きをしてくれる茗荷を、夏の香りとして、日々の食卓に取り入れてみませんか。
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*このブログは エンタメ的にお楽しみくださいね。
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ありがとうございました!